こんにちは、往診専門どうぶつ病院ローズローズアニマルクリニック、院長の藤井です。
最近きかれた質問に
飼い主さん
手を洗えば消毒はしなくていいの?
があります。
テレビで一度は見たことがあるかもしれないこちらの模式図
アルコールなしでも、正しく手洗いすればかなりのウイルスを減らす効果が期待できそうですね。これをみたら「アルコール消毒いらないんじゃない?」と考えてしまいますね!
確かに自分が獣医師になりたてのころくらいまでは、手洗いすればOK、感染対策においては石けんと流水による手洗いがかなり重要視されていました、
しかしその後有名な「医療現場における手指衛生のためのガイドライン2002」により、その考え方が大きく変化し、速乾性アルコール製剤による手指消毒が高く評価されるようになりました。
なぜかというと・・・
- 石けんと流水による手洗いが有効ですといっている研究は30~60秒の手洗いが基本となっているけれど、実際の医療従事者は忙しくて手洗いは7~10秒程度が多い
- アルコールは手についているの病原体(とくに細菌)を短時間で確実に減少させる
- 手洗い設備が不要で、どこでも簡単に手指消毒できる
実際手洗いは、日常手洗い → 衛生的手洗い → 手術時手洗い と目的がだんだん高度になっていくのですが、手術時手洗いなんかだと動物相手であっても相当時間をかけて手を洗いますからね…。正しく洗うってなかなか大変です。
アルコール製剤を追加すると確実に手全体の汚染を減らせるため、やはりアルコール消毒は追加するに越したことはありません。もしお手元にあるなら、多少手指は荒れるかもしれませんが、ぜひ消毒をしてからごはん食べたり遊んだりするようにしましょうね。
話は変わって、本日の往診。
ミニチュアダックスフントのひめちゃん、目指せ18歳のかわいいおばあちゃんです。
なぜか「パグ」の微笑むベッドがお気に入りのようで、すやすやよく寝ていましたよ。
お薬いろいろ大変ですが、まだまだ長生きしましょうねー、ひめちゃん。