往診日記

治らない病気に最期まで向き合う

こんにちは、往診専門どうぶつ病院ローズローズアニマルクリニックの藤井です。

本日も真夏なお天気、8日は大切な患者さんだったこなつちゃんの月命日、そして8/8ではや半年がたちました。

 

こなつちゃんはミニチュアシュナウザーのとっても美人な女の子、数年前に腎臓に大きな結石ができて腎機能障害を発症、大学病院で大手術と長期間の入院に耐えて元気になってくれました。

しかし、残念ながら結石はとりきれず、ゆっくりと腎不全は進行し、こなつちゃんの腎数値は限界をふりきるほどに悪化していきました。

そんななかでも飼い主さんご家族は、なるべく普通の生活を、なるべくおいしく楽しい毎日を送らせてあげたい!と、こわがりやさんのこなつちゃんのため、大好きなお家で安心して過ごせるよう、たくさんの工夫をされていました。

 

お家でのこなつちゃんはリラックスしていて、いつもどれだけ大事にされて過ごしているかがよくわかりました。残念ながら治すことはできる状態ではなかったので、最期までこなつちゃんらしく生活すること・苦痛を取り除くことを治療方針として、往診に通いました。

 

こなつちゃんが天国に出発するとき私は立ち会うことはできませんでした。

きれいなお骨になったこなつちゃんに会いにいくと、ご家族の愛にあふれたこなつちゃんコーナーができていて、こなつちゃんがみなさんの中心にいることがわかりました。

きっとこなつちゃんは優しいから、私のこともちょっとは気にかけてくれていると信じています。

頼ってばかりじゃなんだから、最近ドライブレコーダーつけたよ!

 

ペットちゃんがこの世からいなくなってしまうことは本当にさみしいことです。でもその思い出を笑顔で飼い主さんとお話しできるとき、辛い悲しいばかりでない、いい思い出を残すことができたかな・・・と少し安心します。

 

残念ながら、治らない病気というのは意外と多く、特に高齢のペットの場合病気と「苦手な親戚」くらいの距離感で(あまり刺激しすぎず無理しすぎず)つき合っていくことが、ペットと飼い主さんご家族の生活の質を良好に保つことができる可能性があります。

そうやって最期まで向き合うこともひとつの方法です。

 

ローズローズアニマルクリニックはかかりつけ病院との連携をとりつつ、治らない病気のペットと飼い主さんご家族のご希望にできる限りお応えします。

治療にお悩みの方は一度ご相談ください。

 

 

 

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