こんばんは、往診専門どうぶつ病院ローズローズアニマルクリニックの藤井です。
当院は往診専門ですが、おかげさまで当初が考えていたよりも多くの症例を診させていただいております。
一般的には「往診」というと、ワクチンを打ったり、点滴をしたりする予防や緩和治療がイメージされます。実際そういった治療も行っていますが、今日一日だけでも口腔内腫瘍、腎不全、認知症、気管虚脱、血小板減少症、股関節形成不全…けっこういろいろありました。
そんな治療の時にお役立ちなもののひとつに「サプリメント」があります。
サプリメントというと薬に比べて効果がいまいち・・・なイメージをお持ちかもしれませんが、実際その2つの違いは何でしょう
- 法律の違い：薬は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」である薬機法の対象です。サプリメントは健康食品のひとつであり、実は法律上の定義はなく、健康の保持増進に役立てる食品です。
- 安全性の違い：薬は「病気を治す」、「病気の進行を遅らせる」などの効果が認められた特定成分を含むもので、さまざまな安全性試験や臨床試験を行い、国の厳しい審査を通過したものです。
食品はそのような審査を受けておらず、効果効能について過大な期待を抱かせ、医師の診断や治療を遅らせるなどして結果的に病気の悪化につながらないよう 「有効性」や「体の部位」「疾病名」を表記してはいけないということになっています。 - 使う対象の違い：例外はありますが、薬は病気の人が治療のために飲むもの、サプリメントは健康な人が予防のために飲むもの、といった大ざっぱな違いがあります。
とくに③の理由から
ふじい
いまどんなお薬を飲んでいますか？
ときいたとき、サプリメントや漢方の申告はされない飼い主さんもいらっしゃいます。別にそんなことで怒ったりしないので、申告してほしいものです。
と言うのも、意外とサプリメントは飲みあわせの悪い薬はあるからです。せっかくの効能が下がってしまったり、場合によっては重大な副作用がでることもあります。
逆に言うと、サプリメントの中にはそれなりに効能が期待できるのもの存在します。ですのでたまに処方するのですが
飼い主さん
これってサプリメントみたいだけど大丈夫？
と心配されるかたもいらっしゃいます。気づくなんてすごい！だけではなく、しっかりと説明させていただきますので、ご心配なかたはきいてくださいね。
おじいちゃんジャックのクレヴァちゃん、お薬もサプリも上手に飲んでくれるおりこうさんです。
藤井のことが気になるけれど、痛いのはいやなので、近づいてきたり遠ざかっていったり、とにかく落ち着けない往診時です。
